- 2014.06.30 Monday
二時間あったら何をする?
こんばんは、畠山です。
暑くなってきましたね。夏が駆け足でやってきた気がします。
毎年、夏は遊びたいと心底思いながら、結局いつも芝居をしています。例外なく今年もバタバタと過ごすことになりそうです。それはとてもありがたいことなのですが。
先日、学生対校祭の審査員をさせていただきました。
講評を述べたり、賞レース的に芝居を比べながら見るのはほぼ初体験だったので、貴重で新鮮な経験でした。
全11団体+厚別高校の作品見させていただきました。どの団体にもカラーがあり、また若さがありました。
アイディアがピカイチだったり、勝負に勝ちにきていたり、自分の世界を貫いていたり。
素直に「羨ましいなあ」と思いました。これからいくらでも延び白がある彼らを見て、自分も負けてられないなと。舞台に立つ役者も陰で支えるスタッフも、全員がキラキラしていました。素晴らしい企画だったと思います。関わることができて良かったです。
そして改めて、演劇とは何なのか。どうあるべきなのか。わたしはどんな演劇を続けたいのか考えるきっかけになりました。
演劇は自己承認欲求を吐き出す場所になるべきではないと思いますし、そう教わってきました。
お客様に時間を割いてもらい、お金を戴き、わざわざ劇場に足を運んでもらう。
これは、本当に途方もなくありがたくて、大変なことだと思うのです。
うちのチケット料金は現在1800円が基本です。その1800円があれば一回リッチなディナーが食べられますし、文庫本は三冊買えます。
芝居が二時間あるなら、その二時間で映画が見れるし、友達と遊びにも行けるんです。
だから1800円取って、二時間拘束するなら、それら以上の価値あるものでないといけないし、そうじゃないならやる意味がないと思うのです。
好き嫌いはどうしてもでてきます。
全員を満足させられる天才には、きっとわたしはなれません。
でも少なくとも、見てくれたお客様に喜びも悲しみも憤りも不快さも愛も感動も切なさもモヤモヤも感じさせない芝居はつくらないようにしなければ、と思いました。
嫌われても、面白くないと言われても、何か心にひとつでもひっかかるモノじゃないといけないと思います。
もちろん、面白かったと楽しんでいただけたら跳び跳ねるくらい嬉しいのですが。
だから、良い作品をつくりたいと思いました。上質で素敵な作品をつくりたいと思いました。
しっかり魂を削って、叫びを込めて、熱量を上げて、だけどクールにスマートに提示するのが目標です。
常に「お客様を楽しませることが大前提」で戦わなければいけないなと思います。
稽古が始まったばかりのこのタイミングでそういうことを、具体的に言葉して考えられたのは、とてもありがたいことでした。
と、色々、とめどなく考えるきっかけになった対校祭でした。
昨日の全員揃っての立ち稽古がとても楽しかったから、また色々考えたのでつらつら書いてしまいました。なんだか長くなっちゃった!
そして今日は久しぶりの完全オフ。脚本を、ザカザカと書きます。